施工管理の給料事情|リアルな数字と戦略的キャリア設計

施工管理のリアル

はじめに|施工管理ってどんな仕事?

施工管理とは、建設現場における「安全・品質・工程・コスト」の4大管理を担う、いわば“現場の司令塔”。
職人さんたちが安心して作業できる環境を整え、工程通りに工事が進むように調整し、品質を守りながら予算内で完了させる──そのすべてを同時にこなすのが施工管理の仕事です。

そんな施工管理職ですが、ネット上では「激務なのに給料が安い」「残業代で稼ぐしかない」といった声もちらほら。
実際のところ、給料はどうなのか?
この記事では、施工管理4年目の筆者がリアルな給料事情と業界の相場、そして給料を上げるための戦略について、実体験を交えて紹介していきます。


給料の相場|業界平均と実態のギャップ

施工管理職の給料は、企業規模・地域・担当現場・資格の有無などによって大きく変動します。
ここでは、一般的な相場と、実際に感じる“ギャップ”について整理してみます。

若手の給料レンジ

  • 新卒〜2年目:月給18〜30万円前後(残業代込みで30万円超えることは多々)
  • 3〜5年目:月給20〜40万円前後+各種手当
  • 年収ベースでは400〜600万円がボリュームゾーン

高卒で入社した場合は4年目まで基本給は22万程度、手取りにして18万ほどです。

実際問題どの現場も残業はつきもので20時間はどんな人でもしているので少ない人でも22万位はもらっています。逆にそれなりに忙しい現場では80時間残業がつくことも少なくなく    同期で手取り45万ある人もいます。

「残業代ありき」の給料体系が多く、現場によっては月80時間超えも珍しくない。

🏢 企業規模・職種による差

  • ゼネコン(元請け)や大手設備会社:年収600〜800万円以上も可能
  • サブコン(下請け)や中小企業:年収350〜500万円が中心
  • 夜勤・休日出勤・遠方現場などで手当が加算されるケースも

同じ施工管理でも、元請けと下請けでは“待遇の差”が歴然。

🎓 資格による影響

  • 一級施工管理技士:資格手当+昇進のチャンス
  • 消防設備士・電気工事士なども評価されやすい
  • 資格があると“現場を任される”機会が増え、給料にも反映される

💼 実体験|筆者の給料推移とリアルな感覚

筆者は施工管理職として現場経験4年目。
ここでは、実際の給料推移と、働いてみて感じた“割に合うかどうか”のリアルな感覚を紹介します。

📅 給料の推移(施工管理1〜4年目)

  • 1年目:基本給21万円+残業代25万円=総支給46万円/手取り約35万円
  • 2年目:基本給22.5万円+残業代30万円=総支給52.5万円/手取り約40万円
  • 3年目:基本給24万円+残業代32万円=総支給56万円/手取り約43万円
  • 4年目:基本給25万円+残業代35万円=総支給60万円/手取り約46万円

残業代が月25〜35万円を占めることもあり、現場の忙しさ次第で年収が大きく変動。
一方で、残業ゼロの場合は手取り18万円前後まで落ち込む可能性もある

🧠 実感として“割に合う”か?

  • 現場の突発対応や休日出勤が多いと、精神的な負担は大きい
  • ただし、現場を任される達成感や、職人さんとの信頼関係はやりがいにつながる
  • 給料面では「もう少し評価されても…」と感じることもあるが、資格取得や転職で改善の余地あり

「給料=我慢料」ではなく、「経験=武器」として活かす視点が大事。


📈 給料を上げるには?|キャリアパスと戦略

施工管理職で給料を上げるには、戦略的なキャリア設計が不可欠です。
現場経験だけでなく、資格・転職・業界選びによって年収は大きく変わります。

🎓 資格取得で評価アップ

  • 一級施工管理技士:現場責任者としての信頼が高まり、資格手当もつく
  • 消防設備士・電気工事士:設備系現場で重宝され、転職時にも有利
  • 資格があると“任される現場”が変わり、給料にも直結する

資格は“名刺代わり”になる。現場での説得力が増し、待遇にも反映されやすい。

🔄 転職で待遇改善

  • 元請け企業(ゼネコン)への転職で年収アップの可能性
  • 福利厚生・残業管理・手当の充実度が企業によって大きく異なる
  • 転職前に「施工管理経験何年」「資格の有無」「現場規模」などを整理しておくと有利

経験年数と資格が揃えば、転職市場での評価は一気に上がる。

🔥 業界選びも重要

  • 消防設備業界は“安定性”と“専門性”があり、施工管理経験が活かせる
  • 電気・空調・衛生などの設備系は、資格との相性が良く、年収も安定しやすい
  • 土木・建築よりも“残業が少ない”業界を選ぶことで、生活の質も向上

筆者自身も、消防設備業界へのキャリアパスを検討中。


📝 まとめ|施工管理の給料は“戦略次第”で伸ばせる

施工管理職は、現場の責任を担う重要なポジション。
その分、残業や突発対応が多く、給料も“残業ありき”の構造になりがちです。

しかし──

  • 資格取得で“任される現場”が変わる
  • 転職で待遇改善のチャンスが広がる
  • 業界選びで働き方そのものを変えられる

給料だけでなく、「経験」「信頼」「達成感」も含めて、自分の価値を高めていくことが大切。

筆者自身も、施工管理4年目で月60万円の総支給を得る一方、残業ゼロなら手取り18万円以下という現実も経験。
それでも、現場で培ったスキルと信用は、次のキャリアへの武器になると確信しています。

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